植物から製品へ： スキンケアにおけるCBDとは何か？
はじめに
CBD（カンナビジオール）はここ数年、健康と美容の分野で大きな足跡を残してきました。大麻植物に含まれる100を超える天然成分のひとつであるCBDは、そのささやかな始まりから、数々のスキンケア製品への配合に至るまで、興味と議論を巻き起こしてきたと言っても過言ではありません。そこで、スキンケア領域におけるCBDの役割を明らかにし、肌へどのような影響を及ぼすのかなど、利点を詳しくお伝えしていきます。
CBDの簡単な歴史
CBDとして一般的に知られているカンナビジオールは、大麻植物に含まれる100種類以上のカンナビノイドの一つです。精神作用で知られるTHC（テトラヒドロカンナビノール）とは異なり、CBDは「ハイ」にはなりません。その非サイコアクティブな性質が、ウェルネスや美容業界で人気が高まっている主な理由です。
過去の長い歴史の中で大麻は、その薬効成分だけでなく生地などの産業のためにも使用されてきましたが、その植物からCBDが分離され、潜在的な効能が研究されるようになったのはここ数十年のことです。
CBDとスキンケアにおけるその役割
これまでの研究の積み重ねでCBDの潜在的な有効性が明らかになるに伴い、スキンケア業界はこの化合物に注目をし出したのです。
CBDは局所的に塗布すると、皮膚に様々な効果が期待できると考えられています。例えば、湿疹、乾癬、赤みなどの症状を和らげる可能性がありますし、抗酸化作用によって肌の早期老化なども防ぐことができるかもしれません。スポーツ選手が局所的に使用して筋肉の炎症を和らげるのも、CBDが潜在的に持つと言われる抗炎症作用によるものです。
CBDは皮脂分泌も調整することができると考えられています。皮脂の過剰分泌は、他の要因とともにニキビや吹き出物の原因となりますので、これを調整することで、CBDは肌のバランスと健康を維持するのに役立つでしょう。
CBD製品の品質を見分けるひとつのコツ
製品を選ぶ際に重要なことは、そのCBD製品に含まれているCBD原料の成分分析書、いわゆるCoA（Certificate of Analysis）を確認することです。このCoAからは原料のCBDに何が含まれているのか、という情報がわかります。
CBDの抽出元となる麻植物には、成長の過程で土壌に含まれる成分を存分に吸い上げるという性質があります。この特性から、チェルノブイリ原発事故後の放射能汚染された土壌の改良に麻が使用されたくらいです。この麻が育った土壌が農薬にまみれている場合、その麻から抽出されたCBDにも農薬が残る可能性があります。このように、最終製品に農薬が含まれていないかどうかは、CoAを見ることで明らかになります。
また、CBDは抽出の過程で、化学物質を使用し、日本では違法とされているTHCという精神活性作用のある物質が取り除かれます。その後精製されるのですが、最終製品にTHCが混入していないか、抽出過程で使用された化学物質が残っていないか（残留溶媒と呼ばれます）などもこちらの成分分析証明書では確認することができます。
まとめ
CBDが植物からスキンケア製品になるまでの道のりは、肌の健康とウェルネスを促進する可能性の証です。研究が進むにつれて、CBDのスキンケアへの応用がさらに洗練されていくことが期待されます。しかし、他のスキンケア製品と同様、高品質の製品を選び、皮膚科医と相談しながら、それぞれの肌のニーズに合ったものを見つけることが必要不可欠です。
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